外壁塗装におけるプライマーの役割とは?他の下塗り塗装との違いを紹介

投稿日:2024.10.15 / 更新日:2024.10.15 外壁塗装
   
外壁塗装におけるプライマーの役割とは?他の下塗り塗装との違いを紹介

外壁塗装にはさまざまな工程があり、見積もりの使用資材のなかに「プライマー」と記載されていることがあります。

プライマーは外壁塗装するうえで欠かせないものであり、最終的な仕上がりにも大きく影響します。

外壁塗装を検討している方のなかには、「プライマーって何?」「プライマーをしないとどうなる?」と考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、外壁塗装におけるプライマーの概要や役割、プライマーの種類や使用しなかった場合のリスクなどについて詳しく解説します。

外壁塗装におけるプライマーとは 

ペイントローラー

外壁塗装においてプライマーは非常に重要な役割を果たしており、綺麗な仕上がりと外壁に機能性を確保するうえで欠かせないものです。

プライマーとは、塗装を行う前に塗る下地材のことを指し、外壁と塗料の密着性を高めるために使用されるのが一般的です。塗装工程は通常、下塗り、中塗り、上塗りの三段階に分かれており、プライマーはこの下塗りに該当します。

プライマーを適切に使用することで、塗料が外壁にしっかりと密着するため、剥がれや浮きの発生を防止できます。

外壁塗装を長持ちさせ、美しい仕上がりを保つためには、プライマーは必要不可欠です。工事を依頼する際には、使用するプライマーの種類やその効果についてしっかりと確認し、納得のいく説明を受けるようにしましょう。

プライマーの役割 

白いペンキ

プライマーは主に上塗り塗料の密着性を高めるものですが、他にもさまざまな役割があります。ここでは、プライマーの役割を紹介します。

下地と上塗りの密着度を高める

プライマーの最も重要な役割の一つは、下地と上塗りの密着性を高めることです。

経年劣化や外部環境の影響で、塗装面には凹凸や微細なひび割れが生じていることがあります。プライマーを塗ることで、これらの不均一な表面を滑らかに整え、上塗り塗料がしっかりと密着できる状態を作り出します。

また、プライマーには下地の素材に適した成分が含まれているため、異なる素材同士の相性の悪さを解消し、上塗り塗料との密着性を向上させることが可能です。

これにより、塗膜の剥がれや浮きを防ぎ、塗装の耐久性を大幅に高めることができます。

中塗りと上塗り塗料が下地に染み込むのを防ぐ

プライマーのもう一つの重要な役割は、中塗りと上塗り塗料が下地に過度に染み込むのを防ぐことです。

下地の素材によっては、塗料を吸収しやすい性質を持っているものがありますが、プライマーを塗ることで、下地の表面に薄い膜を形成し、その上から塗る中塗りや上塗り塗料が下地に吸収されるのを抑制します。

これにより、塗料のムラや色ムラを防ぎ、均一で美しい仕上がりを実現することが可能です。

また、塗料の無駄な吸収を防ぐことで、必要な塗料量を適切に保つことができるため、コスト面でもメリットがあります。

上塗りの発色を良くする

プライマーは上塗りの発色を良くする役割を担っており、多くの場合白色や淡い色をしています。

下地としてプライマーを使用することで、上塗りの色をより鮮やかに引き立てることができるため、特に濃い色や明るい色の上塗りと相性が良いです。

プライマーが下地の色をマスキングしてくれるため、上塗りの色が本来の発色を発揮しやすくなります。また、プライマーによって表面が均一になるため、上塗りの色ムラも軽減されます。

下地の補修・補強をする

プライマーには下地を補修・補強する役割もあります。

経年劣化や環境の影響で、下地にはしばしば微細なひび割れや劣化が生じています。プライマーを塗ることで、これらの小さな損傷を埋め、下地を補強することが可能です。

浸透性の高いプライマーであれば、下地の奥深くまで浸透して内部から強化できるため、塗装後の耐久性が大幅に向上し、長期間にわたって美観を維持することができます。

塗料の機能性を発揮させる

プライマーは塗料本来の機能性を最大限に発揮させる役割も担っています。

たとえば、防錆性能を持つプライマーは金属素材のサビを防止、耐候性のあるプライマーは外部環境からの保護を強化、断熱性能を持つプライマーは建物の省エネ効果を高めることが可能です。

なかには特殊な機能を持つプライマーもあり、導電性プライマーは静電気の蓄積防止や火災リスクの軽減に役立ちます。

このように、プライマーは単に塗料の密着性を高めるだけではなく、塗装全体の性能を向上させる重要な役割を果たしています。

プライマーの種類 

ペイントローラー

ここでは、代表的なプライマーの種類を3つ紹介します。

水性プライマー

水性プライマーは、環境への配慮と作業性の向上を両立した製品であり、低VOC(揮発性有機化合物)で臭いが少なく、乾燥が速いことが特徴です。

比較的短時間で作業が完了できるため、外壁だけではなく、室内の塗装でも使用されています。水で希釈できるため、取り扱いが容易で清掃も簡単です。

水性プライマーは、コンクリートやモルタル、木材など、多様な素材に適用でき、新しい下地や劣化が軽度な箇所に向いています。

ただし、水性プライマーは浸透性が低いため、酷く劣化した面や油分の多い面には使用できない可能性があります。

油性プライマー

油性プライマーは、特に劣化が激しい下地に対して使用されることが多い下塗り材です。高い浸透力と耐久性が特徴であり、下地の補強や保護に役立ちます。

金属や木材などの素材に適しており、特に外壁や屋根の塗装においてその効果を発揮します。耐水性や耐候性が高いため、厳しい環境下でも長期間にわたって効果を持続させることが可能です。

ただし、油性プライマーは強い臭いを放つため、作業中の換気は必須です。また、有機溶剤を使用しているため、環境への影響も配慮する必要があります。

防錆性プライマー

防錆性プライマーは、金属表面の錆を防ぐ効果を持つ特殊な下塗り材です。主に鉄部や金属製の外壁、屋根などに使用されます。

このプライマーには防錆顔料が配合されており、金属の腐食を抑制することに加え、上塗り塗料との密着性を高める役割も果たしています。

防錆プライマーを使用することで塗装の耐久性が向上するため、メンテナンス周期を延ばすことが可能です。既存の錆を安定化させる効果もあるため、完全な錆除去が困難な場合でも効果的です。

その他下塗り塗料との違い 

塗装作業

プライマーは下塗り塗料の一種ですが、他の下塗り塗料とは異なる特徴があります。ここでは、その他下塗り塗料の概要を紹介します。

シーラー

シーラーは下地の吸い込みを抑えるための下塗り塗料であり、主にコンクリートやモルタル、ALCなどの多孔質な素材に使用されます。

シーラーを塗ることで上塗り塗料の吸い込みを防ぎ、塗料の発色を良くすることに加え、塗膜の耐久性を向上させることも可能です。

水性と油性の2種類があり、水性シーラーは臭いが少なく乾燥が早いのが特徴です。一方で、油性シーラーは浸透性が高く、劣化が進んだ外壁にも効果を発揮します。

フィラー

フィラーは、外壁の凹凸や小さなひび割れを埋める役割を持つ下塗り塗料です。主にモルタルやALCなど、クラックが発生しやすい素材に使用されます。

フィラーを塗ることで、表面の凹凸を平滑にし、上塗り塗料の仕上がりを美しくすることが可能です。

また、フィラーには微弾性フィラーと呼ばれる種類もあり、これはシーラーとフィラーの両方の機能を持ち合わせています。フィラーは通常、水性タイプのみで提供されており、厚塗りが可能なため、劣化が進んだ外壁の補修にも効果的です。

バインダー

バインダーは、塗料の結合剤として使用される下塗り塗料であり、主に塗料の吸い込みが少ない外壁材に使用されるケースが多いです。

上塗り塗料との密着性に優れ、塗膜の耐久性を向上させる効果があり、特にサイディング外壁の塗装に適しています。

塗料を定着させる重要な役割を担っており、適切に使用することで塗装面を保護し、雨風による劣化を防止することが可能です。

サーフェイサー

サーフェイサーは、塗装面を滑らかにする役割を持つ下塗り塗料です。主に劣化が激しい外壁材や、凹凸の多い素材に使用されます。

表面の細かい傷や凹凸を埋めるため、上塗り塗料の仕上がりを美しくすることが可能です。

サーフェイサーには500番から1,500番までさまざまな番手があり、番手が小さいほど粒子が大きく、凹凸の修正力が高くなります。

サーフェイサーは中塗り用の塗料としても使用されており、プライマーと組み合わせることで、より効果的な下地処理が可能になります。

プライマーをしないとどうなる? 

壁のひび割れ

プライマーを塗らなかった場合、以下のようなトラブルに直面する可能性があります。

塗装の耐久性が落ちる

プライマーを使用しないと、塗装の耐久性が大幅に低下します。

プライマーは塗料と外壁の密着性を高める役割を担っており、これがないと塗料が剥がれやすくなってしまいます。特に金属面では錆止めの役割も果たすため、プライマーを塗らないと金属の腐食が進行する可能性が高いです。

塗装の耐久性が低いと塗装の寿命が短くなるため、再塗装の頻度が増えることになります。

発色が悪くなる

プライマーを使用しないと、塗装の発色が悪くなる可能性があります。プライマーは下地の色を抑え、上塗り塗料の色を鮮やかに見せることが主な役割です。

特に濃い色から淡い色への塗り替えの場合、プライマーを使用しないと下地の色が透けて見えてしまい、期待通りの色に仕上がらないことがあります。

下地が透けると美観が損なわれるだけではなく、塗装の均一性も保てなくなるリスクがあるため、プライマーの使用は不可欠といえるでしょう。

ムラができる

プライマーを使用しないと、塗装面にムラができやすくなります。

プライマーは塗装面の凹凸を埋めて滑らかにし、上塗り塗料が均一に広がるようにするものであり、使用することで塗装の仕上がりを美しくすることが可能です。

しかし、プライマーを省略してしまうと、下地の凹凸がそのまま残り、上塗り塗料が均一に広がらず、ムラができやすくなります。

特に、経年劣化が進んだ外壁では吸収率が異なるため、塗料が不均一に吸収され、色ムラが発生するケースも少なくありません。

プライマーは業者選びが重要 

塗装作業

プライマーや外壁塗装の効果を最大限引き出すためには、専門的な知識と経験を持つ業者による適切な施工が不可欠です。

ここでは、外壁塗装をする際の業者の選び方を紹介します。

相見積もりをする

外壁塗装業者を選ぶ際、相見積もりを取ることは非常に重要です。複数の業者から見積もりを取ることで、価格の妥当性や提案内容の違いが比較できるようになります。

一般的に、2〜3社程度の見積もりを取るのが適切といわれており、相見積もりを通じて各業者のプライマーに関する知識や施工方法、使用する材料の品質などを確認することができます。

また、見積もり内容に「一式」という曖昧な表現がないか、プライマーの種類や塗布回数が明確に記載されているかなどをチェックすることが大切です。相見積もりは、適正価格での施工を実現するだけではなく、信頼できる業者を見つける重要な手段となります。

施工実績を確認する

外壁塗装業者の施工実績を確認することは、プライマーを含む塗装工事の質を判断するうえで重要です。

実績豊富な業者は、さまざまな建物や環境での施工経験を持っているため、プライマーの適切な選択と施工に関する知識が豊富であると判断できます。

施工実績は、業者のウェブサイトやパンフレットに掲載されている事例、過去の顧客からの評価や口コミなどで確認するようにしましょう。

施工実績の豊富さは、業者の技術力と信頼性を示す重要な指標となります。

資格・許可を取得しているか確認する

外壁塗装業者の選定において、資格や許可の取得状況を確認することは非常に重要です。特に、プライマーの適切な使用には専門知識が必要なため、資格を持つ技術者の存在は品質保証の指標となります。

確認すべき主な資格には、建設業許可(塗装工事業)、塗装技能士(1級・2級)、外壁劣化診断士などがあります。

これらの資格を持つ技術者が在籍している業者は、プライマーの選択や施工方法に関する専門的な知識を持っている可能性が高いため、安心して外壁塗装を任せられるでしょう。

まとめ 

この記事では、外壁塗装におけるプライマーの概要や役割、プライマーの種類やその他下塗り塗料との違い、業者の選び方などについて解説しました。

プライマーは外壁塗装の耐久性や美しい仕上がりを実現するうえで欠かせないものであり、適切に施工することは建物の寿命にも直結します。

適切に施工するためには、プライマーに関する深い知識と経験が必要になるため、業者選びは慎重に行うことが大切です。

オンセンス株式会社』は大分県大分市を拠点とする外壁・屋根塗装の専門会社です。

日本初の外壁塗装提案システム『 カベナビJAPAN』を提供しており、厳しい選考基準をクリアした全国の信頼できる塗装職人に直接依頼することが可能です。

見積もりはチャット入力でAIが詳細を算出し、お近くの信頼できる職人が直接ご自宅を調査したうえで、最適なプランを提案します。

見積もりから工事完了、アフターサービスまで、すべての工程がサイト上で完結できるため、外壁塗装を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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