外壁塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があり、塗料の種類によって適した工法や塗り方が変わります。
アクリル塗料やウレタン塗料、シリコン塗料など、代表的な塗料にはそれぞれ特徴があり、外壁の状態や目的に合わせて選ぶことが大切です。
しかし、「どの塗料を選べばよいの?」「塗料の種類によって何が違うの?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装における塗料の種類や特徴、選び方について詳しく解説します。
外壁塗装に使用する塗料には、アクリル塗料やシリコン塗料など、さまざまな種類があります。
塗料の種類によって適した工法や塗り方が変わるため、外壁の状態や目的に合わせて選択する必要があります。
例えば、アクリル塗料は乾燥が早く作業性に優れていますが、耐用年数が短めなのが難点です。
一方、フッ素塗料は耐久性に優れているものの、施工には高度な技術が必要とされるほか、コストが高い傾向にあります。
このように、塗料の種類によって特徴が大きく異なるため、外壁の状態をしっかりと診断し、最適な塗料と工法を選ぶことが重要です。
外壁塗装では、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料など、さまざまな種類の塗料が使用されています。
ここでは、代表的な塗料の種類とその特徴を詳しく解説します。
アクリル塗料は、合成樹脂の一種であるアクリル樹脂を主成分とした塗料です。乾燥が早く、作業性に優れているため、外壁塗装で広く使用されています。
また、価格が比較的安い点も特徴の1つです。価格は1㎡あたり約1,000〜1,500円程度で、耐用年数は5〜8年程度です。
ただし、耐久性はウレタン塗料やシリコン塗料と比べるとやや劣るため、定期的な塗り替えが必要となります。
アクリル塗料は、外壁の保護と美観の向上を目的とした一般的な塗料で、戸建て住宅やマンションなどに広く使用されています。
ウレタン塗料は、ポリオール樹脂を主成分とした塗料で、高い耐久性と光沢感が特徴です。
アクリル塗料と比べて、耐候性や耐薬品性に優れており、長期的な美観維持が可能です。
価格は1㎡あたり約1,200〜1,900円程度、耐用年数は7〜10年程度となっており、アクリル塗料よりも高く、塗り替えの際の下地処理にも手間がかかります。
ウレタン塗料は自動車や建設機械など、過酷な環境下で使用される物件に適しています。また、工場や倉庫などの産業施設にも使用されることが多いでしょう。
シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とした塗料です。
高い耐候性と耐汚染性を持っており、紫外線や雨水に強く、汚れが付着しにくいため、メンテナンスが簡単だといえます。
価格は1㎡あたり約1,800〜2,000円程度、耐用年数は8〜12年程度であり、優れた防水性と透湿性を兼ね備えているため、外壁の保護効果も期待できます。
価格はウレタン塗料よりもやや高めですが、長期的なコストパフォーマンスに優れている点が特徴です。
一般住宅の外壁塗装に適しており、特に高耐候性が求められる場合に効果的です。
南面や西面など、日光や雨水の影響を強く受ける外壁には、シリコン塗料がおすすめです。
フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とした塗料で、非常に高い耐候性を誇ります。
紫外線や酸性雨に強く、色あせや汚れが付きにくいことから、劣化しやすいシャッターへの利用にも向いています。
また、優れた防汚性と耐薬品性を持っているほか、耐用年数が比較的長い点も特徴の1つです。
価格は1㎡あたり約3,000〜4,500円程度で、耐用年数は15〜20年程度となり、価格が高く施工には高度な技術が必要とされるため、一般住宅では使用されにくい傾向にあります。
沿岸部や山間部など、塩害や酸性雨の影響を受けやすい地域の建物には、フッ素塗料の利用が推奨されます。
ラジカル塗料は、高耐候酸化チタンと光安定剤が配合された塗料です。
シリコン塗料とフッ素塗料の中間的な性能を持ち、高い耐候性と耐汚染性を備えています。
価格は1㎡あたり約3,000〜4,000円程度で、耐用年数は12〜15年程度であり、さまざまな外壁との相性がよいことから職人からの評判が高く、外壁塗装の多くの場面で採用されています。
ラジカル塗料は、一般住宅やマンションなどの外壁塗装に適しており、特に耐候性と耐汚染性を重視する場合に効果的です。
シリコン塗料に比べて高額ではあるものの、耐用年数が長いためコストパフォーマンスに優れているといえます。
セラミック塗料は、セラミック系の無機質材料を主成分とした塗料です。高い耐候性と耐熱性、耐薬品性を持ち、長期的な美観維持が可能です。
また、優れた断熱性を持つため、建物の省エネ効果も期待できます。
価格は1㎡あたり約5,000〜20,000円程度で、耐用年数は17〜20年程度ですが、値段が高いことから利用シーンは限定的で、工場や発電所など、高温や薬品に曝される環境下での使用に適しています。
さらに、断熱性能が求められる建物にも効果的でしょう。
光触媒塗料は、酸化チタンなどの光触媒材料を配合した塗料で、汚れを分解する自浄作用を持っています。
雨水によって汚れを洗い流せるほか、抗菌・防カビ効果もあるため、衛生的な外壁を維持できます。ただし、日光の当たりにくい場所では効果が限定的です。
価格は1㎡あたり約3,000〜4,000円程度で耐用年数は10〜20年程度となります。
頻繁な洗浄が難しい高層ビルや一般住宅の外壁塗装に適しており、特に汚れが付着しやすい環境にある建物に効果的です。病院や学校など、衛生面が重視される建物にも使用されています。
無機塗料は、セメントや石灰、ケイ酸などの無機質材料を主成分とした塗料です。
硬くて燃えにくい性質があり、長期的な耐久性が期待できます。また、吸水性が低く、透湿性に優れているため、外壁の保護効果も高いといえるでしょう。
価格は1㎡あたり約4,500〜5,500円程度で耐用年数は20〜25年程度となります。
ただし、乾燥に時間がかかり、塗膜が硬くなるため、亀裂が生じやすいという欠点もあります。
無機塗料は、コンクリートやモルタルなどの外壁材に適しており、耐火性や耐薬品性が求められる建物に有効です。
外壁塗装で使用される塗料には、水性塗料と油性塗料、1液型と2液型があります。
ここでは、それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。
水性塗料と油性塗料の性質には違いがあります。
▼水性塗料と油性塗料の主な違い
水性塗料は水を溶媒とした塗料で、揮発性有機化合物(VOC)が少ない点が特徴です。
乾燥が早く臭いが少ないため、住宅の外壁塗装に適しています。また、塗装後の表面が柔らかく、塗膜の柔軟性が高いため、ひび割れが生じにくいという利点があります。
一方、油性塗料は有機溶剤を使用した塗料で、塗膜の硬度や耐久性に優れている点が特徴です。ただし、乾燥に時間がかかり、臭いが強いため施工には注意が必要です。
耐久性に優れていることから、外壁塗装よりも屋根塗装に利用されるケースが多い傾向にあります。
水性塗料と油性塗料は、それぞれ特徴が異なるため、用途に応じて使い分ける必要があります。
1液型と2液型の性質にも違いがあります。
▼1液型と2液型の主な違い
1液型の塗料は、塗料自体に硬化剤が含まれており、混ぜ合わせる必要がありません。
そのため、施工が簡単で、作業時間を短縮できる点が特徴です。ただし、耐久性が低く、使用できる範囲が限られています。
それに対し、2液型の塗料は、主剤と硬化剤を混ぜ合わせて使用する塗料です。
硬化剤の量を調整することで、塗膜の硬度や耐久性を高めることができます。
しかし、混合には専門的な知識と技術が必要であるほか、混ぜ合わせた塗料はその日しか使用できません。
1液型と2液型の塗料はそれぞれ特徴が異なるため、用途に応じて使い分ける必要があります。
外壁塗装に使用する塗料は、建物の状態や目的、予算などを考慮して選ぶ必要があります。
ここでは、塗料選びの際に押さえておきたいポイントを5つ紹介します。
塗料には、耐久性や耐候性、防汚性など、さまざまな付加価値があります。
これらの付加価値は、建物の美観維持や長寿命化に大きく影響するため、塗料選びの際に重要なポイントとなります。
例えば、紫外線や雨水に強い耐候性を持つ塗料は、外壁の劣化を防ぎ、長期的な美観維持が可能です。また、防汚性に優れた塗料は汚れが付着しにくく、メンテナンスの手間を軽減できます。
塗料が持つ付加価値を理解し、自分の建物に必要な性能を見極めることが大切です。
外壁塗装の目的や予算に合わせて、適切な塗料を選ぶことも重要なポイントです。
例えば、長期的な耐久性を重視する場合は、フッ素塗料やセラミック塗料の利用が適しています。
ただし、耐久性が高いこれらの塗料は価格が高いため、予算とのバランスを考える必要があります。
一方でコストを抑えたい場合は、アクリル塗料やウレタン塗料が選択肢となるでしょう。目的や予算に合わせて、最適な塗料を選ぶことが外壁塗装の成功につながります。
塗料選びで迷ったら、まずはシリコン塗料やフッ素塗料から検討するのがおすすめです。
なぜなら、これらの塗料は高い耐候性と耐久性、防汚性を有しており、幅広い範囲で利用できるためです。また、優れた撥水性を持つほか、コストが高すぎないというメリットもあります。
シリコン塗料とフッ素塗料の違いは、主に価格と耐用年数の長さです。フッ素塗料の方が耐用年数に優れていますが、価格も高くなる傾向にあります。
予算と求める性能のバランスを考えて、最適な塗料を選びましょう。
塗料選びの際は、過去の施工事例を確認することも大切です。
実際に使用された塗料の仕上がりや耐久性を確認することで、自分の建物に適した塗料を選びやすくなります。
また、施工事例を比較検討すれば、塗料の色や質感のイメージを膨らませることもできるでしょう。
ただし、過去の施工事例はあくまで参考であり、建物の状態や環境によって結果が異なる可能性があります。
過去の施工事例は参考にしつつも、現在の技術や製品情報を踏まえて、総合的に判断することが重要です。
信頼できる施工業者に、過去の施工事例を見せてもらうことをおすすめします。
塗料選びで迷ったら、外壁塗装のプロに直接相談するのも効果的な方法です。
プロであれば、建物の状態や目的に合わせて、最適な塗料を提案してくれるはずです。また、施工方法や注意点なども丁寧に説明してくれるでしょう。
塗料選びは、建物の美観や耐久性に大きな影響を与えるため、プロの意見を参考にすることが大切です。
ただし、複数の業者から意見を聞き、比較検討することも忘れないようにしましょう。
この記事では、外壁塗装における塗料の種類や特徴、選び方について詳しく解説しました。
外壁塗装に使用する塗料には、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料など、さまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
また、水性塗料と油性塗料、1液型と2液型の違いを理解することも大切です。
塗料選びでは、塗料の持つ付加価値や建物の状態、目的や予算などを総合的に考慮する必要があります。
迷ったらシリコン塗料やフッ素塗料から検討したり、過去の施工事例を確認したりするのもおすすめです。
カベナビJAPANでは、お客様の建物の状態や目的に合わせて、最適な塗料選びをサポートいたします。
また、各種保険やローン相談、資産運用にいたるまで充実したサービスもご利用可能です。外壁塗装をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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