外壁塗装の依頼や業者選びの注意点を解説!事前に押さえておくべきポイントとは

投稿日:2024.10.10 / 更新日:2024.10.10 外壁塗装
   
外壁塗装の依頼や業者選びの注意点を解説!事前に押さえておくべきポイントとは

住宅の機能維持や美観のためには、定期的に外壁塗装を行う必要があります。

外壁塗装には費用や期間がかかり、中には悪質業者もいるため、慎重に業者を選ばなければなりません。

また、外壁塗装を依頼する際には素材や色選びをはじめ、近隣への配慮など注意点もあります。

この記事では、外壁塗装で失敗しないために知っておきたいポイントや注意点を紹介します。外壁塗装に不安がある方や、進め方がわからない方はぜひ参考にしてください。

外壁塗装を依頼する場合の注意点 

注意点

外壁塗装で失敗しないためには事前準備が大切です。ここでは、外壁塗装を依頼する際のポイントや注意点を紹介します。

事前調査

外壁塗装の注意点として、2006年より前に施工された建物や建材について、有資格者によるアスベストの事前調査が義務付けられている点が挙げられます

アスベストは綿のように見える鉱物で、防火や耐熱に優れていることもあり、建築物に多く使用されてきました。

しかし、病気との関連性が判明したことで日本では2004年から使用禁止となっています。

なお、外壁塗装の事前調査は「建築物石綿含有建材調査者」という資格を取得している調査員が行わなければなりません。

事前調査を行わなかった場合、施工業者はもちろんのこと、施主も罰則の対象になる可能性があります。

塗料の素材選び

外壁塗装はさまざまな塗料から選べるため、ライフプランや予算に応じて選択できます

塗料の中でも比較的安価なのはアクリルとウレタンで、耐用年数はアクリルだと約3〜5年、ウレタンだと約5〜7年です。

これらは安価な代わりに耐用年数が短く、ツヤ落ちも早いことから、こまめに色を変えたり、塗り替えたりなどの対応が必要となります。

外壁塗装に多く使われている塗料としてシリコンがあり、アクリルやウレタンに比べてやや高価であるものの、耐用年数は7~10年と長めです。

フッ素や無機、光触媒などは、耐用年数が約15年と長い代わりに、他の塗料に比べると高価となっています。

どの塗料を選ぶかにおいて、まず考えたいのは「施主がどれだけ家を持たせたいのか」です。

なるべく長持ちさせたいのであれば耐用年数が長い塗料を選び、「あと数年で家を出る」場合であれば耐用年数が短くても問題ないでしょう。

塗料の色選び

外壁塗装は、事前に色見本で大まかな色はチェックできるものの仕上がりは確認できないため、工事後に思った色と違うと感じる場合があります。

塗料の色選びで失敗しないためにも、大きな色見本でチェックしたり、カラーシミュレーションを活用するのがおすすめです。

色をチェックする際は特定の時間だけでなく、さまざまな時間帯や天候のもとで行いましょう。

外壁塗装の色選びの失敗で多い事例として、街や周囲の建物と合っておらず、調和の面で問題が発生するケースが挙げられます。

街の景色や周囲の建物に馴染む色でないと、施工後に景色から浮いてしまうため、周囲との調和も考えた色選びが必要です。

また、鮮やかな派手な色にすると汚れが目立ちやすくなるため、これを防ぐためにはグレーやベージュ系のカラーがよいでしょう。

工事期間

外壁塗装には10~14日ほど工事期間がかかり、その間は家の窓の開閉ができなくなる点に注意する必要があります。

窓の開閉ができない理由は、外壁塗装で使用する塗料やそのニオイが室内に入らないように窓を養生しているためです。

また、季節や雨の有無、職人の数によっても工事にかかる期間は異なり、雨が降りやすく湿気の多い季節だと1か月以上かかる場合もあります。

外壁塗装を検討する際には、事前に提示されている日数よりも期間が延びる可能性がある点に注意しましょう。

一方、短い工期を提示してくる外壁塗装にも気をつける必要があり、中には手抜き工事をする業者もいます。

複数の相見積もりをとって工期や費用もチェックし、見積書の詳細を比較したうえで、業者を選ぶことが大切です。

見積書

外壁塗装において、見積金額が適正かどうかを判断するためにも、見積書に記載されている金額をチェックしましょう。

見積書の記載内容に不必要な工程が含まれていると、高額な金額を提示される可能性があります。見積もりを正しく理解することができれば、作業の必要性を判断したうえで、自分に必要な工程を選択できるでしょう。

また、見積書を正しく理解することで、どのような塗料や塗装方法が提案されているか、契約内容も詳細に確認できます。

これらの記載内容が工事に反映されていない場合、手抜き工事を未然に防ぐことにもつながるでしょう。

見積書をチェックする際には、必要な項目が記載されているか、塗装する外壁の面積や数量が数字できちんと記載されているかなども見るポイントです。

近隣トラブル

外壁塗装を行う際には、事前に近隣に工事について周知や挨拶をし、近隣トラブルに注意しなければなりません。

外壁塗装は大がかりな工事であり、塗料が近隣の家や車に付着したり、騒音がしたりなどで近隣トラブルに発展するケースもあります。

基本的には業者が工事を行う前に近隣に挨拶をしますが、自身も近隣に挨拶をしておくことが望ましいです。

また、近隣トラブルが発生した際にはできるだけ早く対応し、近隣との関係を悪化させないように注意する必要もあります。

トラブルの原因が判明したら、改善できるものはすぐに対処しましょう。

外壁塗装は悪質業者が多い?その理由とは 

WHY

外壁塗装は悪質業者も多いため、信頼できる業者を選ぶことが大切です。ここでは、外壁塗装に悪質業者が多い理由を解説します。

定価がない

外壁塗装に悪質業者が多いのは、塗装工事の作業自体に明確な定価がなく、作業内容もわかりにくくく騙しやすいためです。

外壁塗装を行う面積が同じであっても、施工内容や使用する塗料、下地の状態によって相場は変動します。

外壁の劣化が進んでいれば塗布する塗料も増えるため、他の建物を塗装した場合と比較しにくいのも特徴です。

さらに近年は物価の高騰も進んでおり、価格に対して疑問を感じても「塗料の原材料価格が値上がりした」といわれる可能性もあります。

価格が吊り上げられてしまってもわかりにくくなっており、業者は高額な見積もりを出しやすい状況といえるでしょう。

このように塗装工事には定価がなく、高いか安いかの判断を依頼主が行うことが難しく、悪質業者も増えやすい状態になっています。

工事品質の判断が難しい

外壁塗装に悪質業者が多い理由は、塗装に対して高度な知識がなければ、工事品質の判断が難しいためです。

例えば、外壁塗装は3回塗りが基本とされていますが、実際には2回しか塗っていなかったり、期限が切れた塗料が使われたりする場合もあります。

しかし、回数が減っても塗料の質が悪くても、塗りたての状態ではキレイに見えるため、手抜き工事という判断はできません。

外壁塗装の質の高さがわかるのは工事が終わってから数年後であり、不具合が生じた頃には業者と連絡がつかなくなっていることもあります。

飛び込み営業しやすい

外壁の劣化が家の外から見えるため、飛び込み営業がしやすいことも、悪質業者が増えやすい理由となっています。

もちろん飛び込み営業は営業手法の一つであるため、飛び込み営業をしているすべての業者が信用できないわけではありません。

信頼できる業者が担当地区を回っていて、たまたま外壁の状態が危ないと判断し、営業をかけるようなケースもあるでしょう。

しかし、外壁の劣化がわかりやすいことに目をつけ、必要性が低いにも関わらず「早く外壁塗装をした方がいいですよ」と不安を煽るような悪質業者もいます。

飛び込み営業が来た場合には、すぐに契約の判断を行うのではなく、業者の信頼性や実績を事前に確認しておくことが大切です。

外壁塗装業者を選ぶ際のポイントや注意点 

POINT

外壁塗装で失敗しないためにも、業者選びは慎重に行っていきましょう。ここでは、外壁塗装業者を選ぶ際の注意点を紹介します。

保証がある

外壁塗装業者選びで失敗しないためには、塗装の塗りムラやひび割れ、膨れなどが起こったときに保証を受けられるか確認しましょう。

保証内容や適用期間は業者によって異なるため、保証内容を詳しくチェックし、納得できる保証が受けられる業者を選ぶことが大切です。

業者によっては定期点検を行っており、このようなサービスがあれば定期的に外壁の状態をチェックできます。さらに、何かあったときにすぐに駆けつけてくれる業者であれば安心です。

工期や施工料金だけでなく、そのあとのフォロー体制までしっかりしている業者を選ぶことをおすすめします。

実績がある

外壁塗装業者を選ぶ際には、ホームページやSNSをチェックし、実績があるかどうかも確認しましょう。

実績がある業者のホームページやSNSには、施工事例やお客様の声が多く掲載されています。

このようなオープンにされている情報をチェックすると、どれくらいの実績があるかある程度は判断できるでしょう。

一方、ホームページやSNSを運用していない外壁塗装業者の場合も、見積もり依頼時に施工事例を見せてもらえる場合もあります。

実績を調べる際には、「創業してからどれくらい経っているか」「塗装技能士資格や塗装業許可があるか」などもあわせてチェックしておきましょう。

創業してからの年月が長く、資格や許可を得ている業者や職人が多いほど信頼性も高くなります。

料金がわかりやすい

見積書を確認した際に、料金がわかりやすく記載されている外壁業者は信頼性が高いといえます。

外壁塗装の見積もりは使用する塗料に平米単価に、外壁の塗装面積をかけて計算するのが基本です。

しかし、中には詳細な内訳を記載せずに「一式」でまとめる業者もあり、適正金額からかけ離れた見積もり金額になっている場合があります。

このような場合は依頼そのものをやめるか、見積書の内容を詳しく教えてもらえるか業者に確認しましょう。

大幅値引きをうたっている

外壁塗装業者の中でも、大幅値引きをうたっている業者は要注意です。

そもそも外壁塗装の工事は建物ごとに診断し、その結果に合わせた見積もりを提示しているため、大幅に値引くことはできません。

このような場合、もともとの金額を上乗せしているか、消費者にわからないように工事品質を下げている可能性もあります。

外壁塗装では、大幅値引きという文言があっても安易に契約するのではなく、どのような理由で値引きされているかも確認しましょう。

適切な診断をしてくれる

外壁塗装において、信頼できるのは適切な診断をしてくれる外壁塗装業者です。

診断は住まいの劣化箇所や状態などについて、業者が実際に住まいに訪れてチェックすることをいいます。

塗装工事における見積もりは、この診断結果に基づいて行うため、診断しない業者はNGです。

また、診断は小さな劣化も見落とさないために慎重に進めていくため、時間がかかるケースも多くあります。

診断を受けたとしても、診断時間が10分や15分で終わる場合、隅々まで確認できていない可能性もあるでしょう。

もちろん実績のあるプロの職人なら診断にかかる時間も少なくなりますが、「どこをチェックしてどのような状態だったか」は直接確認しておくと安心です。

可能であれば、調査票や診断書を書いてもらっておくとよいでしょう。

まとめ 

この記事では、外壁塗装の依頼や業者選びの注意点、事前に押さえておくべきポイントを紹介しました。

外壁塗装は住宅の機能や美観を維持したり、寿命を延ばすために定期的に必要な工事です。

一方、外壁塗装には専門的な知識を必要とし、さらには外から見えやすい部分となるため、悪質な業者による飛び込み営業も多くあります。

外壁塗装業者選びに失敗しないためにも、そして安心して外壁塗装を行うためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。

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