外壁の種類ごとの特徴と耐用年数は?外壁選びで失敗しないためのポイントを解説

投稿日:2024.11.05 / 更新日:2024.11.05 外壁塗装
   
外壁の種類ごとの特徴と耐用年数は?外壁選びで失敗しないためのポイントを解説

外壁は建物の耐久性や美観に大きな影響を与えるため、慎重に検討する必要があります。しかし、種類が多く特徴もさまざまなため、どの外壁を選べばよいか迷っている方も少なくないでしょう。

この記事では、外壁の種類ごとの特徴や耐用年数、選び方のポイントを詳しく解説します。

湿式工法と乾式工法の違いから、窯業系サイディングやモルタルなどの代表的な外壁材の特徴、外壁選びで失敗しないためのポイントまでを網羅しています。

これから外壁を選ぶ方はもちろん、リフォームを検討している方はぜひ最後までご覧ください。

外壁施工の2つの種類 

壁

外壁施工は以下2つの種類に分けられます。

  • 湿式工法
  • 乾式工法

ここでは、湿式工法と乾式工法の特徴とメリット・デメリットを解説します。

湿式工法の特徴やメリット・デメリット

湿式工法は、モルタルや漆喰などの材料を現場で水と混ぜて練り、職人が手作業で塗り上げる伝統的な工法です。

デザインの自由度が高く独自の質感や味わいのある仕上がりになり、アルカリ性の材料を使用するため防カビ・防菌効果も期待できます

デメリットは工期が長くなりがちで、職人の技術によって仕上がりに差が出やすい点です。さらに乾燥に時間がかかるため、天候の影響を受けやすく工事の遅延リスクも高くなります。

乾式工法の特徴やメリット・デメリット

乾式工法は、工場で生産された部材を現場で取り付ける方法です。代表的な外壁材には、サイディングが挙げられます。

メリットは、天候に左右されにくく工期が安定しており、職人の技術差による仕上がりのばらつきが少ない点です。また、工場生産のため品質管理が徹底されており、安定した性能が期待できます。

デメリットは、デザインの自由度が湿式工法に比べて低く、画一的な印象になりやすい点です。

さらに、パネルの継ぎ目が目立つ場合があり、経年劣化によってはこの部分から雨水が侵入するリスクもあります。

外壁の種類ごとの特徴と耐用年数 

住宅街

外壁の種類ごとの特徴と耐用年数は以下の通りです。

外壁の種類 特徴 耐用年数
窯業系サイディング コストパフォーマンスが高く、デザイン豊富 20〜30年
金属系サイディング 軽量で耐震性に優れ、メンテナンスが容易 20〜30年
木質系サイディング 温かみのある自然な風合いが魅力 5〜10年
樹脂系サイディング 軽量で耐久性が高く、メンテナンスが簡単 20〜30年
モルタル 自由度の高いデザインが可能で高級感がある 30年以上
タイル 耐久性が高く、高級感のある外観を演出 30〜50年
レンガ 重厚感があり、年月とともに味わいが増す 50年以上
ALCパネル 軽量で断熱性に優れ、耐火性が高い 60年以上
漆喰壁 調湿性に優れ、独特の風合いが魅力 10〜20年
板張り 自然な風合いと温かみのある外観 20〜30年

ここでは、外壁の種類ごとの特徴と耐用年数について一つずつ詳しく解説します。

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、セメントと繊維質を混合して板状に加工した外壁材です。低コストでデザインの種類が豊富なメリットがあり、多くの建物で採用されています。

耐久性は比較的高く、20〜30年の耐用年数があります。

デメリットは10年程度で塗装やコーキングの補修が必要になるほか、パネルの継ぎ目が目立つ場合があり、高級感を出すのが難しい点です。

金属系サイディング

金属系サイディングは、鉄やアルミニウムなどの金属板を加工した外壁材です。耐用年数は20〜30年程度で、窯業系サイディングとほぼ変わりません。

軽量なため建物への負担が少なく、耐震性に優れている点がメリットです。また、表面が滑らかなため汚れが付きにくく、簡単に清掃できます。

デメリットは、金属特有の反射や熱伝導性の高さです。夏場は熱を蓄積しやすいため、断熱対策が必要になる場合があります。

しかし、近年では耐候性や耐食性を高めたガルバリウム鋼板が登場し、長期にわたって使用できる製品も増えています。

木質系サイディング

木質系サイディングは、天然木を加工して作られた外壁材です。温かみのある自然な風合いが魅力で、和風からモダンまで幅広い建築様式に対応できます。

耐用年数は5〜10年程度と、他の外壁材に比べて短いのが特徴です。

メリットは、独特の質感や風合いで高級感のある外観を演出できる点です。木の種類や塗装方法により多彩な表情を出せます。

デメリットは耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要になる点です。紫外線や雨風による劣化が早いため、頻繁な塗り替えや補修が必要となり、維持費用が高くなる傾向があります。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂を主原料とした外壁材です。耐用年数は20〜30年程度で、窯業系や金属系サイディングと変わりません。

軽量なため施工が容易で、建物への負担が少ない点がメリットです。耐候性や耐衝撃性にも優れ、塗装の必要がないため維持管理が容易となります。

デメリットは他の外壁材に比べて価格が高めで、デザインのバリエーションが限られている点です。強い衝撃を受けると割れる可能性があるため、設置場所によっては注意しなければなりません。

モルタル

モルタルはセメントと砂を混ぜて作られる外壁材で、左官職人の技術によりさまざまな表情を生み出せます。モルタル自体の耐用年数は30年以上ですが、塗り壁の場合は10〜20年程度です。

メリットはデザインの自由度が高く、独特の質感や風合いを出せる点です。継ぎ目がないため、すっきりとした外観を実現できます。

デメリットは施工に時間がかかり、職人の技術によって仕上がりに差が出やすい点です。また、経年劣化によるひび割れが発生しやすいため、適切なメンテナンスが必要です。

タイル

タイルは、粘土や石材を細かく砕いて焼き固めた外壁材で、高級感のある外観を演出できるのが特徴です。耐用年数は30〜50年程度と長く、メンテナンス性にも優れています。

メリットは耐久性や耐候性に優れ、長期間美しい状態を保てる点です。多様なデザインや色、素材から選べるため、個性的な外観を作り出せます。

デメリットは、初期コストが他の外壁材に比べて高くなりやすい点です。また、重量が重いため建物の構造によっては使用できない場合もあります。

施工には熟練の技術が必要であり、不適切な施工を行うと剥落のリスクがあります。そのため、タイルを選ぶ際は信頼できる業者選びが重要です。

レンガ

レンガは、粘土を焼き固めて作られた伝統的な外壁材で、重厚感のある外観を演出できます。耐用年数は50年以上と長く、年月とともに味わいが増すのが特徴です。

高い耐久性と防火性を持ち、独特の風合いで個性的な外観を作り出せる点がメリットです。さらに、断熱性や遮音性にも優れています。

デメリットは他の外壁材に比べて非常に高価で、施工にも時間がかかる点です。重量が重いため、建物の構造によっては使用できない場合もあります。

また、目地のメンテナンスが必要であり、適切な処理を行わないと雨水の侵入による劣化のリスクがある点に注意しなければいけません。

ALCパネル

ALCパネルは、軽量気泡コンクリートを板状に成形した外壁材です。耐用年数は60年以上と長く、適切なメンテナンスを行えば長期にわたって使用できます。

軽量なため建物への負担が少なく、断熱性や遮音性に優れている点がメリットです。耐火性も高いため防火地域での使用にも適しています。

デメリットは、ALCパネル自体の吸水性が高いため適切な防水処理が必要な点です。表面の塗装やシーリングの劣化に注意しなければならないため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

デザイン面ではパネル同士のつなぎ目が目立ちやすく、高級感を出すのが難しい場合もあります。

漆喰壁

漆喰壁は、消石灰を主成分とする伝統的な外壁材です。耐用年数は10〜20年程度で、他の外壁材に比べてやや短くなります。

高い調湿性と消臭効果があり、室内環境の改善に役立つ点がメリットです。自然素材を使用しているため、環境にやさしい外壁材としても注目されています。

デザイン面では、独特の質感や風合いを活かした個性的な外観を作り出すことが可能です。

デメリットは耐久性がやや低く、定期的なメンテナンスと施工には高度な技術が必要な点です。現在は職人の減少により、施工できる業者も限られています。

また、雨水や湿気に弱いため適切な防水処理が不可欠な点にも注意が必要です。

板張り

板張りは、木材を外壁として使用する伝統的な工法で、自然な風合いと温かみのある外観が特徴です。

耐用年数は木材の種類や施工方法、メンテナンス状況によって大きく異なりますが、適切に管理すれば20〜30年程度は使用できます。

メリットは、自然素材ならではの質感や風合いにより独特の雰囲気を演出できる点です。木材の種類や塗装方法により、多様な表情を作り出せます。

デメリットは耐久性が他の外壁材に比べて低く、定期的なメンテナンスが必要な点です。紫外線や雨風による劣化が早いため、塗装や補修を頻繁に行わなければなりません。

そのため、維持費用が高くなる傾向があるだけではなく、防火性能も低いため、建築基準法の規制により使用できない地域もある点に注意が必要です。

外壁選びで失敗しないためのポイント 

Check

外壁を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしておきましょう。

  • 優先したいポイント
  • 耐久性
  • デザイン
  • メンテナンス性
  • 業者選び

ここでは、外壁選びで失敗しないためのポイントを解説します。

優先したいポイントを明確にする

外壁選びでは、自分が何を優先したいかを明確にしましょう。

デザイン性、耐久性、メンテナンス性、コストなど、さまざまな観点がありますが、すべてを満たす完璧な外壁材はありません。

そのため、自分にとって最も重要なポイントを絞り込む必要があります。

長期的な維持費用を抑えたい場合は耐久性とメンテナンス性、個性的な外観を求める場合はデザイン性を重視するなど、優先順位をつけて選択肢を絞り込みましょう。

耐久性を重視する

耐久性の高い外壁を選べば、長期的な維持費用を抑えられます。耐用年数や耐候性、耐衝撃性などを考慮し、自宅の立地条件に適した外壁材を選びましょう。

例えば、海沿いの地域では塩害に強い外壁材、寒冷地では凍害に強い外壁材を選ぶなど、地域特性に合わせた選択が重要です。

デザインを重視する

外壁のデザインは建物の印象を大きく左右します。自分の好みや建物のスタイルに合った外壁を選ぶことで、長年にわたり愛着を持って住み続けられます。

デザインを重視する場合は、色や質感、パターンなど、さまざまな要素を考慮しましょう。

例えば、モダンな印象を求めるなら金属系サイディングや塗り壁、自然な風合いを求めるなら木質系サイディングや板張りなど、イメージに合った外壁材を選んでください。

メンテナンス性を重視する

メンテナンスが容易な外壁を選べば、将来的な負担を軽減できます。

メンテナンス性を重視する場合は、塗り替えの頻度が少ない外壁材や、清掃が簡単な素材を選ぶのが望ましいです。

タイルや金属系サイディングは、比較的メンテナンスが容易な外壁材として知られています。一方、木質系サイディングや漆喰壁は定期的なメンテナンスが必要です。

信頼できる業者に相談する

外壁選びで失敗しないためには、信頼できる業者への相談が重要です。専門知識を持つプロの意見を聞けば、自分では気づかなかった観点からのアドバイスを得られる可能性があります。

業者を選ぶ際は実績や評判、アフターサービスの内容などをしっかりと確認しましょう。複数の業者から見積もりを取り、提案内容を比較検討することも大切です。

信頼できる業者との良好な関係は外壁工事だけでなく、将来的なメンテナンスの際にも役立ちます。

まとめ 

外壁選びは建物の耐久性、美観、維持管理に大きな影響を与えます。

外壁選びで失敗しないためには、自身のニーズや予算、建物の立地条件などを総合的に考慮し、優先したいポイントを明確にする必要があります。

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